脳の専門家が書いた奇跡の脳②

奇跡の脳②:ハーバード医学校の神経解剖学者ジル・ボルト・テイラー女史はある日、自らの脳先天性動脈奇形が原因で脳出血を発症してしまいました。
 
彼女自身が、「脳のおしゃべり」と呼称している左脳の言語中枢が障害されたのです。この部分は、いつも自分自身に話しかけています。今日はスーパーで買い物をしなければ。帰ったら洗濯をする日。友達に電話をしなくちゃーなど、たいへん高度な知力の言語中枢野です。
 
病院での脳スキャン画像の真ん中に、本来あるべきでない大きな白い穴が開いているのを認識するのに時間は必要ありませんでした。彼女の左脳は血の洪水のなかで溺れて、脳全体が腫れ上がっていました。
 
彼女はしずかに祈りをささげて、ただ考えていました。
 
(わたしは、ここにいないはずなの。もういかなくちゃ!エネルギーも、わたしもどこかに行っちゃったの。まちがってるのよ。わたし、もう、ここにいるべきじゃない。神さま、いまわたし、宇宙とひとつなの)
 
半死半生を経験すると、一部の感性ゆたかな人々はこのような体験をするようです。現に「人は死なない」の著者、東大病院救急外来棟勤務の矢作先生も、本の中で死に行く患者さんのある一瞬に、愛の光に包まれておだやかな表情をされる場面に遭遇すると言及しています。
 
以下、奇跡の脳からの抜粋です。


 11:わたしのエネルギーを守って。ラジオのトーク番組、テレビ、神経質な訪問者はいけません。訪問は短くしてくださだい。(5分以内)
12:わたしに何か新しいことを学ぶエネルギーがあるときは、脳を刺激して。ただ、ほんの少しですぐに疲れてしまうことを憶えていてください。※回復期にある脳は神経回路の再構築のために疲れやすくなっています。
13:幼児用の教育玩具と本を使って教えてください。
14:運動感覚を通して、この世界を紹介してください。あらゆるものを感じさせてください。(わたしは再び幼児になったのです)
15:見よう見まねのやり方で教えてください。
16:わたしが挑戦していることを信じてください。---ただ、あなたの技術レベルやスケジュ―ル通りにいかないだけです。

17:いくつもの選択肢のある質問をしてください。二者択一(Yes/No)式の質問は避けてください。

18:特定の答えのある質問をしてください。答えを捜す時間を与えてください。

19:どれくらい速く答えられるかで、わたしの認知能力を査定しないでください。

20:赤ちゃんを扱うようにやさしく扱ってください。

21:わたしに直接話してください。わたしのことで他の人と話さないでください。

22:励ましてほしいのです。たとえ20年かかろうとも 、完全に回復するのだという期待を持たせてください。

23:脳は常に学び続けることができると、固く信じてください。※最近の知見では脳にも神経幹細胞の存在が確認されています。ただ、誰にもスイッチがONになって、新しい神経回路ができる訳ではありません。血の出るような努力のたまものなのか?謎です。

24:全ての行動を、より小さいステップに分けてください。

25:課題が上手くいかないのは何が障害になっているのか、見つけてください。

 

専門家の自己分析は、一般人の枠を超えて琴線を弾く、非常に深い示唆をあたえてくれます。たいへん参考になります。ーーー続く